ラジオは何故面白くないのか?(12)

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最近、にわかに「アウトソーシング」だ、「経費削減」だという声が
放送局内に響いている。中でもラジオ局は、そのバッシングが強いのは当然です。
現状を分析するに、コストに見合った収益が取れていないから。
特にこの現象は、ラジオ単営局より、ラ・テ兼営局に見受けられる傾向のようです。
それはなぜか?
想像に難くないですが、テレビの方が収益性が高いからに他なりません。
ラジオは営業費用のかかり方がテレビより多いわけです。
しかしながら一方で人件費はそこまでかかっていないし、スタッフの数や
所有する機材の数など、テレビに比べるとはるかに少ないし額も小さいのです。
経費を分析すると固定費よりも変動費の割合が高いのが特徴といえます。
とりわけ、ラジオといえばイベントを絡めて企画立案することが多いため、
イベントの数が増えれば増えるだけ経費が増え、スポンサーがつけばつくだけ
やはり経費が増える。
でも売れなければ、イベントはしない。これが常です。
こう考えると、固定費が小さい分、事業としての損益分岐点はテレビに比べ
低いことになり、一方で1番組や1つのCM枠に対する収益「率」という見方をすると
テレビ以上に稼ぐ戦略は取ることができます。
財務会計の初歩的な知識があれば、誰だってわかる収益構造を持つラジオ業界。
でも、巷のラジオを扱う管理職や経営者は、規模の小ささだけを見て、
費用方の一律カットを行おうとします。
ラジオは何の装飾もありません。電波を安定的かつ、あらゆる状況下で出すノウハウ、
そしてトークをする人材、さらには楽曲の知識とセンスを持ち合わせた人材と、
数々の楽曲のソフト数がコアコンピタンスになりうるわけです。
それを一律カットしようとするわけです。何を考えているのでしょうかね?
そう、最近のラジオが面白くない大きな理由として挙げられるのは
「経営者や管理職が、ラジオの強みをわかっていない」
そして
「ラジオの売上の低さだけに気がまわり、収益性や効率性の分析をする能力がない」
ということなのです。
おおよそ見当がつくかと思いますが、一般の企業に比べ
企業戦略や会計に関する知識と提案力が、放送局には皆無に等しいです。
その知識の少なさゆえに、自分たちが持つ強みを自ら捨てようとしてるわけですから
毎日の放送が面白くなるわけがないですね。こまったもんだ。


さらに言えば。
インターネットがなぜ台頭し、ラジオの広告費を上回っているのか?
という話をしたことがないですね。
現状認識や分析をしないまま、勢いだけでなんとかなると
未だに思っているようです。
聴取者やスポンサーの方々は、最もインターネットの強みを
肌で感じているのにも関わらず、僕たちがラジオの強みを
訴えることができないんじゃぁ、コンテンツ的にも広告媒体的にも
そっぽを向かれるのは時間の問題です。
…いや、もう既にそうなっているかもね。

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