放送局裏話

事業ポートフォリオとメディアの独立性

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さて先日のことですが,とある飲み会の場で,ある方からこんなことを言われた。
「ippeichanさぁ,どうでもいいけど,アノ宗教団体のCMだけはどうにかならんとね?」
と。

アノの中身をご理解いただける方には,わかるかと思います。

まぁあまり大きな声で赤裸々に語れるネタでもないので,この団体についてはこのあたりで。

それにしても。
放送局をはじめ,メディアっちゅうのはNHKを除いて「広告収入」に,ほとんど頼って会社の経営を成立たせているのも現状なのです。特にテレビ・ラジオの場合は免許事業であるだけに,出稿料もハンパではありません。ハンパではないとは,どういうことかといいますと,金を出す側ももらう側も,一大事なので,ひとたび営業関係が成立すると「発言権」が強くなります。

「このスポンサー様がおっしゃっているのですよ!」というツルの一声で前例がなかった許されざることが,平気で許されてしまうことがある。簡単に思いつくのは某消費者金融あたりでしょうか?で,万が一この大スポンサーさまが「悪いこと」をされたとします。報道機関である放送局は,この悪事を暴いて放送せねばなりません。各局へ均等に出稿しているスポンサーだったら,放送局側もある程度の談合を行い統一して対応することもあるでしょう。一時的に出稿が止まってもいいたい!とかね。

ところが。
ある放送局にだけ大きな出稿をしていたスポンサーだったら。。。

その放送局は大混乱でしょうね。

報道機関としてこの悪事を暴露せねば!他局はそのニュースで視聴率も上げている!でも,ウチでそれをすると。。。。億単位の出稿が止まって,収入が激減する~!ってね。

いつも思うんだけど,こんなことでメディアの独立性って保てるのか?公共的な側面もあると建前では言うけど,誰の利権を守るか?という論理が常に放送局のカネの論理で左右されていること自体が,問題じゃないかなぁ?国民の「知る権利」っていう話なんか,最近ぜんぜん注目されてねーもんな。いわゆるホンネの部分がインターネットで暴露されてしまう昨今だけに「建前のニュース」を流して知る権利を操作し,さらに自社の利益を優先させる態度を貫くとやっぱりメディアの信頼を損ねないかな?

で,思うのですけど。。。

放送局の事業そのものにポートフォリオを組む考えを導入しないとメディアの独立性を保てないのでは?と思うのです。

報道であるスポンサーをたたかないといかんとき,「どうぞ!タタキなさい。収入は気にすんな。○○と××の収入が磐石だからな」なーんてことを,さらっと言える経営者がいないといかんちゃないかな?

広告収入に頼り過ぎない,3分割収入ポートフォリオが放送局にあれば何が起ころうと,思い切った行動を取れるのでは?と思うのです。僕のような若輩者が言うことではないかもしれませんが「本業の質」を守るための収益確保手段を複数持つことって,放送局の目下の責務じゃないかな?

どうせこれから広告収入も落ちるんだし。今のうちから,考えておいてほしいもんだ。でなきゃ,つぶれちまうど。

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