会社は誰のもの?

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きょうの日経一面は、またもやすごい記事やったなぁ。

ニッポン放送の増資差し止め、「妥当」が経営者の7割
 ニッポン放送の買収を巡り、東京地裁が同放送の新株予約権発行を差し止めた仮処分決定に
ついて、企業経営者と市場関係者の大半は同地裁の判断を「妥当」とみていることが分かった。
(中略)「株式の大量発行が既存株主の不利益になる」などを理由に挙げている。
敵対的買収について肯定的な回答をした経営者は1割に達しなかったのに対し、
市場関係者は7割に上った。

着目すべきは、地裁の判断を「市場関係者の100%」が妥当と答えたこと。
始めっから、市場関係者は放送局のように守られた企業のあり方を疑問視していたのが
浮彫になっていますね。
さらに、この記事の詳細として、ちょっと笑ってしまったのは「敵対的TOB」についての回答で
経営者の28%くらいが「無回答」だったこと。
市場の論理、グローバルスタンダードという「正論」で行けば、明らかに肯定「せざるを得ない」。
けど、自分自身が万一やられたら、たまらん。こわい。対策の整備もできてない。
だけど、それでも「反対」とは言えない。。。 ゆえに「無回答」。いかにも日本人。
「無回答」の経営者=対策しとりませんがな! と言っているようなもの。
っちゅうことは数年中に3割程度の企業が外資に食われるな。という乱暴な予想までしてしまう。
それにしても、改めて考えるとやーっぱり会社は「株主」のものなんだよな。
労働組合は「従業員のもの」と唱えるでしょうが。。。
しかしながら。
会社は株主のものという考えを唱えるのって、自分自身が株主である人がほとんどなご様子。
持ち金はすべて貯金じゃ!という人から、こんな発想は出てこない。
しかしもうすぐペイオフ解禁。1400兆円もの個人資産の1%でも株式市場に出回れば
株の買い付けは一気に高まる。ということは株主数も相対的に増えるのです。
っちゅうことは、会社=株主のもの という論理も定着してくるかな?
となると、既存の経営者はますます今までの論理で会社経営や株の管理ができなくなるばい。
そうやってスクラップアンドビルドを繰り返していった方が、新しいモノが生まれるだよな。
まさに蠢動のときだよ。今は。


それにしても。
市場価格より安い価格のTOBに応じるような、平気で損を出し株主利益を損なう会社が
日本には多数あることがよくわかりましたな。
案の定。フジのTOBに同調した会社の株価は下落している。
その点トヨタは一貫性あり。「株主に説明でけへんから応じない」とな。
トヨタは数年前から株主を最も大切にする態度を取って以来、そのスタンスを変えていない。
おかげで僕が持っていたトヨタ株も上昇し、配当も結構よく、そして高値で売れた。
だから株主を軽んじる経営者や会社は、先が長くないな、と思うのですよ。
経営者が忘れていること。株主代表訴訟を食らったら、各経営者ごとに責任追及され
賠償責任を負うこともある、ということ。誰の金で仕事できてんねん?と毎日思って仕事せい!
一株主として、買い付け先の企業にはそう言ってやりたい。
追伸:ちなみにニッポン放送の株は持っていませんm(__)m

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