派遣切り問題の論点

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最近、テレビのニュースなどを中心に「派遣社員切り」の話題が
センセーショナルに行われています。
年末のフジテレビでは、元リーマン社の社員と派遣契約を切られた
労働者との討論会という、全くわけのわからん企画がエンエンと行われてました。
その中でアメリカ型の構造改革がよくないとか、
冷たい世の中になったとか、論点がずれまくった話が放送され
非常に驚いた次第です。
私自身、大学生のマスコミ就職講座を担当し、大学生達の就職活動や
人生設計に対する悩みなどを聞く機会が多いので、ここ数年感じることを
少々述べようかと考えてました。
そもそも昨今の非正規社員の増加を、構造改革の負の遺産のように
謳う論調が見えますが、そう感じていないのが私の考え。
思うに原因は若者を犠牲にして中高年の雇用を守るという
日本的な雇用慣行にあるのでは?と考えています。
今後、成長をそこまで期待できない日本経済においては
人件費の原資を増やすことは、不可能だと考えます。
となると、非正規雇用を含め1人あたりの人件費は下げざるを得ず
その1人あたりが持つ生産性を向上させることを目標にしないと
各企業の体力は加速度的に減少するでしょう。
屋台骨が揺るげば、永続的な雇用を生むこともできず
個々人の生活も安定しません。つまり短期での充足を
求めると会社という仕組みそのものが消滅する恐れがある…
それほど人件費とは各立場からみてシビアな問題です。
経営分析では労働分配率をその指標として使いますが
労働分配率=人件費÷粗利 で表わし、私としては30%を目標にしたいと
考えています。この式が表わすとおり、労働分配率はデカくなると
ヤバいわけです。そのためには稼ぐが給与を減らすかしか
方法がないのです。そういう意味ではシビアな数字ですね。
で。
人件費の抑制は結果的に雇用の促進と失業率の低下という効果をもたらします。
今の日本で出る話題には非正規雇用者の正社員化を謳ったり
派遣業への規制を求めるような論調が目立ちますが、これをマジで言ってと
するならば日本経済を根底から揺るがす大問題かと考えます。
今更ですが。。。
時代が変わってしまいました。稼げば儲かる、儲かれば給料も上がる…
という時代ではないでしょう。市場も大きくならず、成長も鈍化してますから。
となると、なるだけ永続的に共存できる仕組みを取らないと生きていけなく
なります。そんな課題が目の前にありながらも、議論は別の方向へ向かう。。
私たちが考えないといけないのは…
○20世紀型の労使のあり方からのパラダイムシフトを受け入れる。
○若者への労働市場を開放することを前提にし、中高年雇用に対する
 抜本的な制度改革を行う。
ということじゃないかな?と思うわけです。
会社だって日本国だって、まず大事なのは「存続」です。「成長」ではありません。
ゴーイングコンサーンって、21世紀の命題じゃないかな?って感じてます。

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