僕のビジネス論

解説|インバウンド事業って、3C分析のうち競合分析が甘い傾向にある

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VJC(ビジットジャパンキャンペーン)花盛りです。観光庁を中心に、インバウンドの観光客を日本へ招くべくプロモーションに躍起です。当然その仕事をホスピタブルも受け持っています。

さて。私たちの周りで、企業・自治体・メディアの声に耳を傾けるとほぼ異口同音に「アジアに目を向けて」というお題目が。本当にアジアに目を向けているのか?は疑問。

なぜなら同じアジアの中に「競合」がいます。

これがあまりにも知られていない。まず韓国。中国人に対するビザ緩和を韓国も発表しました。

 

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数年前に済州島を訪れた中国人観光客が全員逃亡するという笑えないニュースがありましたが、そんなトラブルが多い中国人にビザの緩和という日本に対抗した措置を取った韓国政府。

 

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さらに。2010年は9月に秋夕(チュソク)という旧盆が訪れ韓国人観光客がどっと訪れる…はずですが、今年は多少様子が異なります。

 

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なんと。韓国人の中で中国を訪れる予定の観光客が意外と増えているとの情報を入手。

 

まぁ地図を見れば韓国と中国が近いのは当たり前ですが実は国民感情含めて、この両国はお互い嫌い合っているふしがあったのですが、その様相が急激に変わっているのです。

 

 

 

どちらも、策士ですね。カネと発展のために手を結ぼうとしているわけです。

今ここで、単に「カネを落とすから」というような理由で彼らを招聘するような施策を行ったり、販促対策をしたりするといつかは飽きられます。

 

日本はインバウンド事業において、とかく「競合」という概念が弱いようです。「競合対策」はマーケティングの基礎中の基礎。

 

相手国、事業内容などで、日本以外に競合がいくつも存在します。

 

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中国マーケットを狙うインバウンドの競合は韓国。台湾・中国マーケットを狙うインバウンド競合は中国。医療観光のリーディングネーションは、タイと韓国。シンガポールのスキー客を狙うのは、オセアニア。

言いだすとキリがないですが、競合を意識しないマーケティングに意味はないと考えます。

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