師の忠告

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きょうの夜、久しぶりに師のひとりと、一献傾けました。
彼の名はYカメラマン。名字がY、名前がカメラマン。
バカにしとんか?とお叱りを受けそうですが、半分ホント。
その昔、福岡にあった朝のワイド番組「モーニングモーニング」。
この中で活躍してた史上まれにみる、「しゃべるカメラマン」。
しゃべりながらカメラを振るわけで、まさに神業。そんな所業を10年以上やってのけた方。
他局も何度か「カメラマンにしゃべらせる」というパクリをやりましたが、続かなかった。
そんくらい難しいんよね。
で、ボクが入社して最初の配属はテレビ制作部のこの番組担当。
当然中継現場にも出るわけでして。Yカメラマン(以下Yカメ)に付いて回っては
中継のノウハウ、生放送のノウハウを数々学び、少しずつ自分のものにしてきたわけです。
そんな彼も今は他局でいろんな仕事をしております。
飲みに行ったのは久しぶり。ということもあり、いつものボクの友人の店へ。
で、飲みの席での話ですが、とても悲しい話を聞いてしまいました。
それは・・・。
生ワイドの番組作りから、「生放送」の概念が消えてきていること。
スタジオ、中継のライヴ感が、優先順位で下位に位置し、
どうしてもVTR編集の出来不出来が品質評価を決定づけている傾向にあるそうな。
ボクのいる会社においては、昔からその傾向はあったような気はしますが、
最近はさらに顕著だとか。
ゆえに、生中継ができる人が少ない。生番組の中でスタジオだけで番組を作れる人が少ない。
そういうことらしい。そらいかんな。
ボクの経験から言わせてもらえば、やはりVTRの取材編集よりも
生番組の仕切り・生中継のディレクションの方が、めっちゃ大変。
編集作業は気に入らなければ、何度でもやり直しが効きます。
取材現場での撮りなおしも、ある程度はできます。
でも。
生番組・生中継では失敗が許されません。一つの段取りをミスすると、すべてがダメになるのね。
ディレクターのミス、スイッチャーのミス、アナウンサーのミス、オーディオのミス、タイムキーパーのミス。
どこかでミスしただけで、完璧な放送は消えうせてしまいます。
そのノウハウが会社から消えているうえに、誰もその問題を指摘しないとか・・・。
今まではこの話、よく耳にしてたことだったのだけど。最近はさらに問題が。。。
2006年から始まる地上波テレビデジタル化。
このデジタル放送の開始によって、
「(作り手サイドで)何がどう変わるか?どう対策を採ればいいか?」
何も話してないそうです。関心もないとか。
これって、ちょっとヤバくない?
いざ放送が始まって、「なんでこれができんとね!?」と言い出しても後の祭り。
忙しさを理由に、啓発活動にとりかかってないそうな。
あと1年半弱なんですけど。。。 
まぁそんなこんなもあり、Yカメ曰く 「今は働くのがあまり楽しくない」とな。
間違った方向に進んでいる船、指摘した人間から海に突き落とされているみたい。
気づいたら、舵取りそのものを海に突き落としてるかもね。やれやれ。


ちなみに。
デジタル化で何か大幅に変わることがあるのでしょうか?
という質問を受けることがあります。
生放送の場合、最も厄介な問題が「タイムラグ」。
「ディレイ」とも言います。
つまり本当のライブに対する、画面上の映像・音声の遅れ。
オールデジタル化で生中継を、家で放送をみてると、最大で4秒の遅れが出るかも・・・と。
しかも映像と音声のディレイがバラバラ。
つまりしゃべっている人の顔を撮ると、口の動きと音声がズレるわけ。(リップシンクといいます)
これが、最高に気色悪い。 さて、どう対策を採るかね。誰が考えてんだろか?

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コメント

  1. kix より:

    先日、ippeiさんが東京半蔵門でお会いになられた、フリーのラジオディレクターと一緒に仕事をしております、構成作家のkixと申します。
    福岡に縁もゆかりもない私ですが「モーニングモーニング」…実にポリシーをもった、そしてこれほど視聴者の生活にとけ込んだテレビ番組もなかったのではないでしょうか。
    福岡の友人を通じて、この番組のビデオを取り寄せて拝見しましたが(7年前の最終回も録ってもらいました)、やはりYカメラマンの「存在感」たるや、キャスターと同等、或いはそれ以上だったのではないでしょうか。
    在京キー局でも、早朝5時台の番組で、いわゆる「駐在カメラマン」が、関東各地からそういうスタイルのレポートを入れていましたが、確かにすぐやめちゃいましたねぇ。ただ、ちょうどその企画をやっている頃、東京に大雪が降り、報道特番の中でその手法が生かされた例がありましたが。
    私がもっぱら仕事をしている港区東新橋の局でオンエアしている、朝のテレビ番組も、気がつきゃ「朝」を伝える事をすっかり放棄してしまったようで、正直「朝に見たい番組がないなぁ」とここ数年思っております。
    癒し系だなんだとか、結構言ってるくせにね、テレビってのはどうにも、朝から夜の繁華街というか、縁日というか、やかましい呼び込みばかりをやっていて、朝の生理にマッチしているのかなぁと。
    残念ながら、現地で「生で」見ることのできなかった「モーニングモーニング」ですが、これをたとえ博多のビジネスホテルで見ていれば、その想いはもっと強かったことでしょう。

  2. おーくぼん より:

    大阪で働いていた時の先輩に聞いた話ですが…
    デジタル化により
    中継:ディレイかかるから、エアモニが大変
    スタジオ:ディレイかかるから、これまたエアモニが大変
    スタジオの方は単純にスタジオリターンにすればまだ良いけど
    中継現場はおおごとだとか

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